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第2話迫り来る職人軍団!
現場監督って何だ?

あらすじ

気合いを入れて現場に立った主人公。現れた強面の男たち。
彼らは主人公を「監督」と呼ぶのだが、事情の分からない主人公は怯えるばかり……。

解 説
どんな巨大な建築物も、つくるのは人の頭脳と技術

大坂城などの巨大な建築物は、昔はほとんど人の力だけでつくっていました。現在では、さまざまな機械やコンピュータが活用されるようになっています。しかし、機械やコンピュータはあくまでも道具です。建築の仕事が、多くの人の頭脳と技術によって支えられていることは、今でも変わりません。


■ゼネコンは頭脳集団

建築現場では大勢の職人さんたちが技術とパワーを発揮しています。その背景では営業や設計などの頭脳集団が活躍しているのです。

●非常に幅広い「営業」の仕事

営業の仕事はお客様のニーズの聞き取りから、市場動向の調査・分析、受注に向けた戦略の立案、社内各部署との調整まで、非常に多岐に渡ります。実際の建築物がない状態で商談が始まり、最終的に最高の「カタチ」ができあがるまで、自らの知識と個性を武器にお客様との信頼関係を築いていきます。建築物の完成後、信頼関係をしっかりと次世代につないでいくのも大切な仕事です。

●3つの分野に分かれる「設計」の仕事

① 意匠設計(建築設計)
意匠設計とは、建物の「形状」を設計すること。企画・構想の段階から社会情勢や合理性、完成後のメンテナンス性までを考慮し、専門部署と協同しながら図面に表現していきます。最近では、環境問題やさまざまな法規制の強化、急激に変化する市場経済など、建築をめぐる条件や要望はますます多様になっています。意匠設計者を軸にして社内が一貫した体制で対応することにより、責任も明確になり、お客様の意向の反映した建物をつくることができます。

② 構造設計
構造設計とは、建物の「骨格」を設計すること。建物には、ときには地震や台風などの自然の大きな力が作用します。それらの外力を想定し、安全な骨格を設計することが、構造設計の使命です。建物内で生活する人が快適に過ごせるよう、建物の機能や空間のスケール感を配慮することも求められます。構造設計を行う上では、建築基準法という厳格なルールがありますが、答えは1つではありません。コンクリートで造ったり、鉄骨で造ったり、選択肢は数えきれず……。日々、時代のニーズに対応しながら最適な答えを探していきます。

③ 設備設計
設備設計とは、建物の設備全般(空調・衛生・電気・情報など)を設計すること。完成後の運営からメンテナンスまでを考慮しながら、お客様が満足を得られる最適な設備を提供することが求められます。今後は、ますます多様化・高度化していく社会に応えるため、性能や安全・効率化だけでなく、人々の感性をも満足させる新たな技術開発に挑戦する必要も出てくるでしょう。地球環境を考慮した「快適化・エネルギーの有効活用・高度情報化・高性能環境の実現」も重要です。

●業務を円滑に進めるための「情報システム」の仕事

建物の建築には、営業・設計・施工・技術・環境・維持管理・管理部門など、多くの専門部署が関わります。各部署の連携を円滑にし、総合力を発揮するためには、全員で情報共有することが欠かせません。そのために、情報インフラや全社共通システムの企画・整備・管理を行うのが、情報システムの仕事です。最適な業務の仕組みをつくり、図面をはじめとする膨大なデジタル情報を管理・共有・活用するシステムの構築などを行います。

●建築にかかる費用を算出する「見積」の仕事

見積の仕事は、図面をもとに、工数や部材の数量をひとつひとつ積算し、それらの金額を積上げて全体の金額を算出することです。お客様の予算と合わない場合は、計画を変更し、何度となく見積を繰り返すこともあります。コスト算出・把握のためにはなくてはならないポジションです。


■現場監督は夢をカタチにする仕事

現場監督は、いろんな職種の職人さんの力を引き出して作品にまとめていくという点で、オーケストラの指揮者と同じような役割を果たします。それに加え、図面に基づき各パーツを組み立てて、目的のものをつくり上げるという点では、プラモデルづくりにも似ています。建築の仕事はプラモデルづくりと同じように、夢をカタチにする仕事です。さしずめ、現場監督はプラモデルに付属している組立説明書の役目だともいえます。 ただし、一般のプラモデルと違い、

① 自分の好きなプラモデルを作成するのではなく、お客様からの要望に沿った建物をつくらなければなりません。お客様の“夢”をカタチにする仕事です。

② パーツ自体の製作から各種メーカーに指示しなければならない点もプラモデルと違う点です。パーツの素材も、プラスチックだけでなく、金属や木材などさまざま。パーツの作製期間を十分に確保しておかなければなりません。

③ パーツ数は膨大で、実際に組み立てを行なうのは、各パーツを担当する多数の専門の職人さんたちです。職人さん同士の調整を行なわなければなりません。

④ 周辺道路管轄や近隣住民との調整も重要な仕事です。

これらの仕事を一手に引き受けるのが現場監督です。お客様や設計者に始まり、各種メーカー、職人さん、警察等の諸官庁、近隣住民など多くの関係者とコミュニケーションを図り、工事を進行させるためには、幅広いジャンルの知識とさまざまな局面に対応ができる柔軟さが必要です。建築中の関係者全員の目的は“建物が無事に竣工(完成)すること”です。その共通の目的に向けて、現場監督が中心となり、互いに助け合い、意見が合わない場合は納得するまで話合いがなされます。各職の工事期間や順序、作業環境、天候等では日々変化するので、調整には大変な労力が必要です。