(一社)大阪建設業協会編
全145ページ・B6サイズ
地下鉄天満橋駅から地上に出た途端、寒さに首をすくめた。まだ真冬の寒気が残る3月初旬の朝。思わず両手で口元を包み、かじかむ指を生きで温めた。土佐堀通りを東へ歩き出した難波タツヤは、自社ビルを見上げて「よし!」と一声、気合を入れた。
建設会社で働く入社3年目の若手技術者の日々の奮闘を描いた小説。
建設業の技術伝承を目的に、先輩技術者から若手技術者へ伝えるべきポイント纏めている。
平成29年3月発刊
会 員:1,500円
非会員:2,000円
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① | プロローグ | |
②地下仮設工事 | 百術千慮【山留計画は、多方面から検討すべし】 | |
③準備工事 | 形容辺幅【仮囲いは現場の顔】 | |
④工事計画 | 量体裁衣【特建などの届け出は自治体ごとに確認を】 | |
⑤杭工事<1> | 暗中模索【土の中は、目で確認できない】 | |
⑥杭工事<2> | 断簡零墨【濡れた電子データに注意せよ】 | |
A・先輩から君へ | 土を知り、水との戦いに勝つ | |
⑦地下躯体工事<1> | 因往推来【先の工程を見通すべし】 | |
⑧地下躯体工事<2> | 全車覆轍【教訓を活かし、迷わず対策実践】 | |
⑨地下躯体工事<3> | 徙木之信【評定書をよく確認して施工・管理を】 | |
⑩地下躯体工事<4> | 小隙沈周【捨てコンクリートを侮ることなかれ】 | |
⑪地下躯体工事<5> | 前兆確認【水が土砂を呼ぶと危険である】 | |
⑫地下躯体工事<6> | 怠慢忘身【スリーブの位置に注意せよ】 | |
B・先輩から君へ | 型枠は現場監督の采配・技量が問われる | |
C・先輩から君へ | 熱中症を起こさないために我々ができること | |
⑬情報セキュリティー | 河図洛書【あるまじきは情報の流出】 | |
⑭型枠工事<1> | 可惜身命【命を守る耐震スリット】 | |
⑮鉄筋工事<1> | 先手必勝【かぶり厚さ確保のために】 | |
D・先輩から君へ | 鉄筋がここにある!記録で建物を保証することは会社を守ること | |
⑯鉄筋コンクリート<2> | 移木之信【性能証明を受けた指針に沿って】 | |
⑰コンクリート打設 | 痛定思痛【失敗事例を活かし、良い打設を】 | |
E・先輩から君へ | コンクリートは生物。製造工程を把握せよ | |
⑱緊急時のための事前準備 | 疾風迅雷【素早く的確な事前準備を】 | |
⑲型枠工事<2> | 盲点細心【気をつけたい階段スラブのゴミ】 | |
⑳朝 礼<1> | 注意喚起【朝礼の持つ法的な意味とは・・・】 | |
㉑朝 礼<2> | 危険予知【リスクアセスメント手法を使って】 | |
㉒外装①金属工事 | 汲汲忙忙【手摺金物の図面チェック】 | |
㉓外装②石工事 | 侵入滲出【外装石の濡れ・白化】 | |
㉔外装③防水工事 | 千思万考【ルーフドレンの収まり】 | |
㉕外装④建具工事 | 袖手傍観【外装建具からの漏水】 | |
㉖内装①内装工事<1> | 応報覿面【壁クロスのひび割れ】 | |
㉗内装②木工事<1> | 内柔外剛【タオル掛けの脱落】 | |
㉘内装③木工事<2> | 適材適所【フローリングの音鳴り】 | |
㉙内装④内装工事<2> | 遮音之策【物入れから聞こえる音】 | |
㉚ | エピローグ |